
院長:川瀬お気軽にご相談ください!
南小学校2年生の生活科「えがおのたんけんたい」の学習で、7名の南っ子がアイユート鍼灸院・名寄本院を訪ねてくれました。
子どもたちは来院前から、「はりって何?」「鍼灸院ではどんなことをするの?」「はりを刺して痛くないの?」など、鍼灸院についてたくさんの疑問を考えてきてくれました。
今回の見学は一度で終わるのではなく、第1回の体験をもとに、学校で新しい質問を考え、もう一度来院するという学習です。第1回は、「見る・触れる・体験する・疑問を持つ」をテーマに、約60分間の鍼灸院探検を行いました。





今日は全部覚えなくても大丈夫です。鍼灸院の中を見て、「どうしてだろう?」「もっと知りたい」と思ったことを見つけてください。


子どもたちは、鍼灸院がどのような場所なのかを知るために、事前に質問を考えてきてくれました。
大人には聞き慣れた「鍼灸院」という言葉も、子どもたちにとっては、まだよく分からない不思議な場所です。
そのため、こちらから一方的に説明するのではなく、実物を見たり、体を動かしたり、クイズに答えたりしながら、一緒に鍼灸院のひみつを探してもらうことにしました。
最初に、「鍼灸院はどのようなところだと思う?」と子どもたちに問いかけました。
鍼灸院は、体が痛い人や疲れている人、体の調子が気になる人のお話を聞き、元気になるためのお手伝いをするところです。
しかし、来院した人にすぐ鍼をするわけではありません。まずは、どこがつらいのかを聞き、姿勢や体の動きなどを確認して、その人にはどのような方法が合っているのかを考えます。
鍼灸師は、はりをするだけではなく、お話を聞き、体をよく見て、どうしたら元気になれるかを考える仕事です。
このことは、今回の見学を通して子どもたちに最も伝えたかったことの一つです。
続いて、鍼灸院で実際に使っている鍼やお灸を、安全に管理した状態で見てもらいました。児童への鍼の施術は行わず、今回は「見る・比べる・知る」という体験です。
最初のクイズは、「注射の針と鍼灸で使う鍼は、どちらが太いでしょう?」です。
鍼灸で使う鍼は、注射針よりもかなり細く、種類によっては髪の毛ほどの細さです。実物を見た子どもたちからは、「こんなに細いの?」という驚きの声も聞かれました。
また、当院で使用する鍼は、一度使用したら処分する使い捨てです。鍼の細さだけでなく、手洗いや消毒など、安全に施術を行うための衛生管理についても説明しました。
次は、「お灸は何からできているでしょう?」というクイズです。
正解は、身近な植物であるヨモギです。ヨモギの葉の裏側にある細かな毛を集めて作ったものを「もぐさ」と呼び、お灸に使います。
草餅などにも使われるヨモギからお灸が作られていると知り、子どもたちはとても驚いていました。
鍼とお灸を見たあとは、みんなで院内を探検しました。受付や待合室、施術室、検査を行う場所、鍼やお灸を保管する場所などを順番に見て回りました。
それぞれの場所で、次のような質問をしながら、何のためにある場所や道具なのかを考えてもらいました。
すぐに答えを伝えるのではなく、「どうしてだと思う?」と、まず子どもたち自身に考えてもらいました。
鍼灸院には施術のための道具だけでなく、体の状態を調べ、安全に施術するためのさまざまな設備があります。
院内探検のあとは、当院で大切にしている姿勢分析を体験してもらいました。
まず、「自分ではまっすぐ立っていると思う?」と聞き、普段どおりに立ってもらいます。その姿勢を画面で確認しながら、体の左右の違いや重心について説明しました。
この体験で大切にしたのは、「姿勢が良い」「姿勢が悪い」と決めることではありません。
人の体は一人ひとり違い、同じ人の体でも、右と左で立ちやすさや動かしやすさが異なることがあります。
鍼灸院では、すぐに鍼をするのではなく、まずその人の姿勢や動き、体の状態をよく観察します。姿勢分析の画面を見る子どもたちの表情はとても真剣でした。

次は、体にある「ツボ」についての探検です。
今回は、手の甲にある「合谷(ごうこく)」というツボを、たくさんのツボが描かれた経穴人形から探してもらいました。
「合谷というツボは、体のどこにあると思う?」と問いかけると、子どもたちは経穴人形を囲み、みんなで相談しながら一生懸命探してくれました。
正解は、手の甲にある、親指と人差し指の骨が近づくあたりです。経穴人形で場所を確認したあとは、自分の右手と左手でも合谷を探してもらいました。
すると、「ツボはいくつくらいあるの?」「どうしてここがツボなの?」「先生はどうやってツボを見つけるの?」と、体験したからこそ生まれる新しい疑問が出てきました。


今回の見学では、子どもたちから出たすべての質問に、その場で答えることを目的にはしていません。
第1回で大切にしたのは、実際に見たり、触れたり、体験したりする中で、自分なりの「なんで?」を見つけてもらうことです。
見学の最後には、「今日いちばん驚いたことは?」「もっと知りたいことは?」「次に来たとき、どんなことを聞いてみたい?」と、一人ひとりに振り返ってもらいました。





今日見つけた「なんで?」を学校に持ち帰ってください。次に来たときに、みんなの質問を一緒に考えましょう。
第2回の見学までに、自分の体を観察したり、おうちの人に体のことを聞いたりすることも、学習の一つになります。
例えば、自分の体については、「右と左では、どちらの足が片足立ちしやすい?」「体を動かしたとき、動かしやすいところはどこ?」などを観察できます。
お父さんやお母さんなど、おうちの人には、「体で、少し楽になったらいいなと思うところはありますか?」と聞いてみます。
肩が重い、腰が疲れる、足がだるい、目が疲れるなど、身近な人が感じていることを聞くことで、「鍼灸師は最初に人の話を聞く」という仕事の一部も体験できます。
子どもたちは今回見つけた疑問を学校へ持ち帰り、友達や先生と一緒に質問をまとめて、もう一度来院してくれる予定です。
第2回は、私たちが一方的に説明する時間ではなく、子どもたちが考えてきた質問を中心に進めます。
「はりはどうして痛くないの?」「ツボはどうやって見つけるの?」「姿勢を見ると何が分かるの?」「鍼灸師になるには、どんな勉強をするの?」など、質問と実物や設備を結び付けながら、鍼灸師の仕事についてさらに理解を深めてもらいます。
第1回は「発見する時間」、第2回は「質問して確かめる時間」です。


子どもたちが鍼やお灸をじっくり見たり、姿勢分析の画面を真剣に観察したり、経穴人形から合谷を探したりする姿が、とても印象に残りました。
私たちが普段当たり前のように使っている道具や行っている検査も、子どもたちの目を通して見ると、たくさんの「ひみつ」が隠れています。
子どもたちの素直な疑問に向き合うことは、私たち自身が鍼灸師の仕事や、地域の中で鍼灸院が果たす役割をあらためて考える機会にもなりました。
鍼灸師は、はりをするだけではなく、その人のお話を聞き、体をよく見て、どうしたら元気になれるかを一緒に考える仕事です。
今回の体験を通して、そのことが子どもたちに少しでも伝わっていればうれしく思います。
南小学校2年生の皆さん、アイユート鍼灸院・名寄本院へ来てくれて、ありがとうございました。
次回、どのような質問を持って来てくれるのか、今から楽しみにしています!