肘内障

肘内障の症例報告

肘内障とは

肘内障とは、主に2歳から4歳頃の幼児に起こる肘の怪我で、腕を引っ張られた際に前腕の骨（橈骨）の頭の部分が、それを包んでいる輪状靱帯という組織からずれてしまう状態です。

「肘が抜けた」と表現されることが多いですが、完全な脱臼ではなく、骨の位置が少しずれることで起こります。

2歳から4歳の年齢層で特に発症頻度が高く、月平均2例程度の頻度で救急外来を受診する症例が報告されています。

小児の肘周辺外傷の中で最も遭遇する確率が高い疾患として位置づけられています。

肘内障を放置すると、時間が経過するにつれて整復が困難になり、痛みが長期間続く可能性があります。適切な診断を受けずにいると、骨折や他の重篤な外傷を見逃すリスクも生じます。

最悪の場合、誤診により不適切な治療を受けることで、本来簡単に治せる症状が複雑化する恐れもあります。早期の適切な対応が重要です。

肘内障の原因

開院以来、当院には肘内障でお困りの方が数多く来院されています。

これまでの検査結果や施術経験から断言できるのは、肘内障の原因はひとつではなくいくつかの要因が複雑に絡み合っているということです。

肘内障の原因として次のものが挙げられます。

肘内障は複数の原因が複雑に絡み合って起こる症状です。

親が子供の手を急に引っ張ったり、転びそうになった際に腕を引き上げることで、橈骨頭が輪状靱帯からずれてしまうことが最も多い原因です。しかし、明確な牽引がなくても、寝返りや遊びの中での自然な動作で発症することもあり、原因が特定できない場合も約半数を占めます。

一人ひとりの発症パターンが異なるからこそ、改善のためには適切な診断と予防指導が何より重要になります。

病院やほかの医療機関で対応に困った経験があったとしても諦める必要はありません。肘内障の豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

肘内障への対応として、次のようなものが一般的です。

徒手整復術

整復時に一時的な痛みを伴い、子供が恐怖心を抱く可能性があります。また、技術的な習熟が必要で、経験の少ない医師では整復に失敗することもあります。

レントゲン検査

放射線被曝のリスクがあり、幼児には心理的負担となる場合があります。また、肘内障自体はレントゲンに写らないため、診断的価値は限定的です。

固定処置

子供が固定具を嫌がったり、日常生活に制限が生じる可能性があります。また、過度な固定は関節の硬さを招く恐れもあります。

経過観察

症状の改善が見られない場合の対応が限定的で、根本的な予防策の指導が不十分な場合があります。

肘内障を改善するために

まずはお子様の肘内障の状態を詳細な検査から明らかにします。原因を取り違えたまま治療を進めてしまっては改善を見込めないからです。

当院は、豊富な経験を持つ院長が慎重に観察を行い、安全で確実な整復を実施します。そして明確な根拠を元にして施術を進めていきます。

当院の特徴

国家資格をもつ院長が、検査から施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

当院では、単に症状を取り除くだけでなく、再発防止のための生活指導も重要視しています。子供の発達段階に応じた適切な接し方や、日常生活での注意点について詳しくお伝えします。

キッズルーム完備で、お子様連れでも安心してお越しいただけます。完全予約制のため、お待たせすることもありません。親御さんの不安を解消することも治療の一環と考えています。

肘内障のQ＆A

肘内障は自然に治りますか？

肘内障は自然治癒することもありますが、適切な整復を受けることで即座に改善します。放置すると整復が困難になるため、早期の専門的な対応をお勧めします。

肘内障の人がやってはいけないことは？

腕を強く引っ張る動作は避け、手首を持って引き上げるのではなく、脇の下を支えるように抱き上げることが大切です。無理に動かそうとせず、安静にしてください。

何度も繰り返すのは体質的な問題ですか？

幼児期の解剖学的特性により繰り返しやすいですが、成長とともに自然に起こらなくなります。体質というより発達段階の特徴と考えられます。

肘内障になりやすい年齢はいつまで続きますか？

2歳から4歳がピークで、7歳以降は発症頻度が大幅に減少します。骨や靱帯の成長により、自然に起こりにくくなっていきます。

整復後にまた同じことが起こる可能性はどのくらいですか？

統計的には約8％程度で再発が見られますが、適切な予防策を講じることで再発リスクを大幅に減らすことができます。

肘内障と骨折はどうやって見分けるのですか？

肘内障では腫れがなく、特徴的な肢位を取ります。骨折の場合は腫れや変形が見られることが多く、専門的な診察により鑑別可能です。

肘内障の予防方法はありますか？

子供の手首を持って引っ張らず、両脇を支えて抱き上げる、急激な牽引を避けるなど、日常の接し方に注意することで予防できます。

整復してもらった後、いつから普通に遊ばせていいですか？

整復が成功し痛みがなくなれば、通常の活動に戻れます。ただし、数日間は激しい運動や腕を強く引っ張る動作は避けることをお勧めします。

肘内障で悩まされていた皆さまも、当院での施術を受けて、このような変化がありました。

当院の施術は肘内障とは非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

肘内障は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。