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骨盤の「歪み」って本当にあるの?
皆さま、こんにちは。アイユート鍼灸院・名寄本院です。
「骨盤が歪んでいる」という言葉を耳にしたことはありませんか?整体院や治療院では頻繁に使われる表現ですが、実は医学的にはこの「歪み」という概念について議論があります。

今回は、骨盤の「歪み」が本当に存在するのか、そして当院ではどのようにアプローチしているのかを詳しく解説いたします。
「骨盤の歪み」という言葉の医学的根拠

今回は、骨盤の「歪み」について私が詳しく解説します
整形外科医の見解と科学的研究
**「骨盤の歪み」という医学用語は実は存在しません。**医学界では、骨盤矯正や骨盤の歪みという概念について、その科学的根拠が不十分であると指摘されています。
CTスキャンを用いた研究では、男女を問わず、すべてのサンプルにおいて骨盤は左右対称ではないことが証明されています。つまり、もともと骨盤は完全な左右対称ではないのです。
さらに注目すべき研究として、腰痛患者144名と健常者138名を対象に骨盤の歪みを厳密に測定して腰痛との関連を調べた結果、どのような臨床的意義においても骨盤の非対称性と腰痛は関連していないことが判明しています。
骨盤は本当に「歪む」のか?
骨盤は複数の骨(仙骨、腸骨、恥骨、坐骨)が仙腸関節や恥骨結合によって連結された構造です。これらの関節は非常に強固な靭帯で固定されており、通常の日常生活では大きく動くことはありません。
多くの整形外科医が「骨盤は歪まない」と発言する理由は、骨盤の関節にはほとんど動く余地がないためです。ただし、妊娠・出産時や外傷などの特殊な状況では、恥骨結合離開などの実際の骨盤の問題が生じることもあります。
「歪み」として感じるものの正体
筋肉のバランスの崩れ
では、私たちが「骨盤が歪んでいる」と感じるのは何なのでしょうか?
実は、多くの場合、骨盤周囲の筋肉の緊張や弛緩のバランスが崩れていることが原因です。左右の筋肉の働きに差が生じると、骨盤の位置や傾きに微妙な変化が現れます。
施術家が触診で「歪み」として感じ取っているのは、こうした筋肉のバランスの変化によって生じた骨格の微細な位置の違いです。これは目には見えにくく、レントゲンでも異常とは判断されない程度の変化ですが、触診によって確認することができます。
関節の可動性の問題
骨盤矯正の施術によって改善が見られるケースは、実際には骨盤の位置を変えているのではなく、関節の可動性を改善している可能性が高いと考えられています。
仙腸関節の動きが制限されていたり、股関節周囲の筋肉が硬くなっていたりすると、体のバランスに影響を及ぼし、腰痛などの症状につながることがあります。
アイユート鍼灸院での姿勢分析と骨盤調整
最新鋭の姿勢分析システムで原因を特定
当院では、「なんとなく歪んでいる」という曖昧な判断ではなく、最新鋭の姿勢分析システムを用いた客観的な評価を重視しています。
開院60年という長い歴史の中で培われた100,000件を超える臨床例と、最新の科学的検査を融合させた独自の治療システムが当院の最大の特徴です。
具体的な検査内容
初診時には以下の方法で姿勢を詳しく分析します:
- ConnectAI姿勢分析システム:写真撮影による多角的な評価で、肩の高さ、骨盤の位置、膝の向きなどを数値化して確認します
- 骨盤の傾きの測定:上前腸骨棘(ASIS)と恥骨結合の位置関係から、骨盤が前傾・後傾しているかを評価します
- 整形外科的検査:身体の状態を可視化し、原因を多角的に特定します
国家資格保有の院長が一貫して担当
はり師・きゅう師・柔道整復師の国家資格を持つ院長が、検査から施術まで一貫して責任をもって担当します。
臨床歴30年の豊富な経験と、connectAI カラダ分析士ベーシックの資格を持つ院長が、触診や直感だけでなく、客観的なデータに基づいた治療を提供します。
一般的なグループ院では施術者が複数在籍し、検査結果が共有されていないケースもありますが、当院では院長が最初から最後まで担当するため、常に高いレベルの施術を受けることができます。
ビフォー・アフターで効果を実感
姿勢分析システムの大きなメリットは、施術前後の変化を視覚的に確認できることです。
写真や計測データを用いることで、施術によって骨盤周囲の筋肉バランスがどのように改善したか、姿勢がどう変化したかを患者様ご自身で実感していただけます。これにより、症状改善の根拠を「見える化」し、納得のいく治療を提供できます。
姿勢分析に基づく鍼灸治療
姿勢分析で明らかになった問題点をもとに、個々の状態に合わせた鍼灸治療を行います。
骨盤の傾きに応じた治療
骨盤が前傾している場合は、腸腰筋や大腿直筋などの過緊張を緩め、腹筋群やハムストリングスを活性化させる治療を行います。骨盤が後傾している場合は、ハムストリングスや大殿筋の緊張を緩め、腸腰筋の働きを改善します。
東洋医学の経絡理論に基づく治療
また、東洋医学の経絡理論に基づき、督脈、膀胱経、腎経、胆経などのツボを用いることで、筋肉だけでなく全身の気血の流れを整え、根本的な改善を目指します。
定期的な再評価で改善を確認
当院では、初回の姿勢分析だけでなく、施術の経過に応じて定期的に姿勢を再評価しています。
これにより、治療効果を客観的に確認でき、必要に応じて治療方針を調整することができます。患者様にとっても、改善の過程を数値やビジュアルで確認できるため、安心して治療を継続していただけます。
鍼灸治療における「歪み」へのアプローチ
確かな技術で筋肉の緊張をゆるめる
当院の鍼灸治療では、「骨盤を矯正する」という考え方ではなく、骨盤周囲の筋肉のバランスを整えることを重視しています。
主な治療対象となる筋肉
- 腰方形筋、腸腰筋、大殿筋などの骨盤周囲の筋肉
- 大腿筋膜張筋、ハムストリングスなどの股関節周囲の筋肉
- 腹直筋、腹斜筋などの体幹の筋肉
これらの筋肉に対して鍼やお灸でアプローチすることで、過度に緊張している筋肉をゆるめ、あまり働いていない筋肉を活性化させます。院長は病院勤務時代に1日50人以上の鍼灸施術を行い、スポーツトレーナーとしての経験も積んできた確かな技術を持っています。
伝統的な東洋医学の知恵
東洋医学では、腰部や骨盤周囲には重要な経絡(けいらく)が通っています。督脈、膀胱経、腎経、胆経などのツボを刺激することで、気血の流れを改善し、筋肉や関節の状態を整えることができます。
「腎は腰の府」という東洋医学の言葉があるように、腰部の問題は腎の経絡と深く関係しています。腎兪、大腸兪、環跳、委中などのツボを用いた治療が効果的です。
当院では、古くから伝わる伝統的な鍼灸療法に最新の科学的知見を融合させ、経絡やツボの知識に裏打ちされた的確な施術を心掛けています。
こんな時は「歪み」を気にしなくてOK
痛みや不調がない場合
**前述の通り、骨盤はもともと左右対称ではありません。**そのため、多少の非対称性があっても、痛みや不調がなければ、特に気にする必要はありません。
実際、健康な人でも骨盤の左右差は存在しており、それが直接的に症状を引き起こすわけではないことが研究で示されています。
「歪み」よりも大切なこと
骨盤の「歪み」を気にするよりも、以下のことに注目しましょう:
- 日常の姿勢や動作のクセ
- 筋力や柔軟性のバランス
- 体幹の安定性
- 適度な運動習慣
これらを改善することで、結果的に体のバランスが整い、痛みや不調の予防につながります。
よくある質問・注意点
「骨盤矯正」は意味がないの?
**必ずしもそうとは言えません。**科学的根拠が不足しているのは事実ですが、施術を受けて改善を感じる方が多いのも事実です。
重要なのは、「骨盤の位置を正す」という単純な考え方ではなく、筋肉のバランス、関節の可動性、姿勢の改善など、総合的な体のケアとして捉えることです。
当院では、最新の姿勢分析システムと整形外科的検査で原因を明確にし、根拠に基づいた治療を行っています。
こんな場合は専門家に相談を
以下のような症状がある場合は、骨盤の問題ではなく、別の疾患の可能性もあるため、まず整形外科などの医療機関を受診することをおすすめします。
- 強い痛みやしびれが続く
- 日常生活に支障が出ている
- 排尿・排便障害がある
- 発熱や体重減少を伴う
セルフケアと専門的治療の使い分け
軽度の腰痛や違和感であれば、ストレッチや適度な運動などのセルフケアで改善することも多くあります。
しかし、セルフケアで改善しない場合や、症状が長引く場合は、鍼灸治療などの専門的なアプローチを検討しましょう。薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、整骨院やマッサージで効果が期待できなかった方も諦めずにご相談ください。
最後に
「骨盤の歪み」という言葉は、医学的には正確な表現ではありませんが、体のバランスの崩れを表す便利な言葉として広く使われています。
大切なのは、単に「歪みを正す」という考え方ではなく、筋肉のバランス、関節の動き、姿勢、生活習慣など、総合的に体を整えていくことです。
当院では、開院60年の歴史の中で積み重ねてきた100,000件を超える臨床例と、最新鋭のConnectAI姿勢分析システムを用いた客観的な評価により、症状の原因を「見える化」します。
国家資格(はり師・きゅう師・柔道整復師)を持ち、臨床歴30年の院長が、検査から施術まで一貫して責任をもって担当いたします。施術前後の変化を視覚的に確認できるため、効果を実感していただきやすいのも特徴です。
腰痛や体の不調でお悩みの方、姿勢が気になる方は、まずは姿勢分析を受けてみませんか?ご自身の体の状態を知ることが、改善への第一歩となります。
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